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忌中・喪中・追悼

台帳作成と挨拶回り

お葬式の後、死亡通知、お礼状、香典返し、法要、補助金申請、遺産相続、税控除、確定申告などの諸手続を滞りなく行うため、基本台帳を整理・作成します。

1.芳名帳(名刺なども一緒にします)

2.広範な関係者名簿(死亡通知・年賀欠礼挨拶状などのため)

3.香典帳(供物帳・香典袋なども一緒にします)

4.会計記録台帳(各種領収書も必ず整理しておきます)

基本台帳の内容を元にお通夜・ご葬儀のご連絡ができなかった方へは死亡通知をお送りします。また、お通夜・ご葬儀後、一般参列者の方に会葬礼状をお渡ししていない場合、早めに会葬礼状をお送りします。

次に挨拶回りへ赴きます。代表的なお伺い先は以下のとおりになりますので、お伺い先には事前に連絡しておきます。

1.ご寺院など

2.世話役代表とお世話頂いた方

3.ご親戚

4.ご近所の方

5.故人と特に親しかった方

6.会社関係の方

7.故人の勤務先

なお勤務先への挨拶回りでは、故人の公的手続きも同時に進めることになります。事前連絡の際、用意するものなどを確認します。勤務先へは、ご自宅にある身分証明書、会社の鍵やバッチ、社会保険証、厚生年金手帳などと共に印鑑を持参します。

遺言書と法要

遺言書の有無を確認します。遺言書は、財産・相続・身分に関する公的証書で、民法が定める遺言は公正証書遺言、自筆証書遺言、秘密遺言証書と危篤時遺言、隔絶地遺言です。最も新しい日付のものが有効でなるなど細かな法規があります。

次に初七日法要では、故人のご冥福を祈り、ご住職にお経をあげていただきます。最近では、葬儀式と連続して行うこともあるようです。中陰壇に安置する白木位牌は、忌明け以降は本位牌となり、お仏壇に安置する事になります。本位牌は戒名等を入れなければなりませんので、ご住職にお願いして、法名軸か過去帳に故人の法名を書いていただきます(浄土真宗では位牌は用いません)。ご自宅にお仏壇がない場合、忌明け法要の前にお求めになる事が多いようです。なお新しい仏壇は、ご住職に開眼供養(真宗では「おわたまし」と言う)して頂く必要があります。

※宗旨宗派により、細かな違いがありますので僧侶の方などにご相談下さい。

忌中・喪中と忌明け

忌中とは、仏式では四十九日の忌明けまで、神式では五十日(祭り)の忌明けまでの期間です。また喪中の期間は、仏式も神式も、故人が亡くなられてから1年後の命日までです。喪に服する期間、ご遺族は慶事・祭礼などへの出席を差し控えます。キリスト教では、信者となった時、神と共にある者へと生成すると考えます。従って、肉体の死は神とあることの一つの過程ですから、忌明けの儀などがありません。但し、故人を偲ぶ会などを開きます。

仏式の法要では、中陰供養と年忌法要に分かれます。中陰とは故人の来世が決まるまでをさし、亡くなられた日から49日目までの事を言います。中陰供養は初七日(亡くなられた日を含め七日目)、二七日(フタナノカ)、三七日(ミナノカ)、四七日(シナノカ)、五七日(ゴナノカ)=三十五日(サンジュウゴニチ)、六七日(ムナノカ)、七七日忌(シチシチニチキ)=四十九日(シジュウクニチ)です。日数は、亡くなられた当日を含め七日ごとになります。地域によっては、逮夜(タイヤ)の重視から、一日早い法要となります。初七日、五七日(イツナノカ)、七七日忌(シチシチニチキ)などが重要とされます。四十九日が忌明け法要の日でこの日を以って中陰壇を取り払います。忌中札を取る日も原則的にこの日です。他に百ヶ日、月忌法要なども重要です(三十五日をもって忌明けとする場合もあります)。

忌明け法要の会場・日時が決まったら、出席を願う方に案内状を出します。法要後、会食を執り行う場合、その準備もします。式次第は、僧侶の入場/ご遺族代表の挨拶/読経/焼香(読経の途中から始めます)/法話/会食などです。

※神式の場合(概略)

霊前祭と式年祭に分かれ、霊前祭は翌日祭、十日祭、二十日祭、三十日祭、四十日祭、五十日祭、清祓いの儀、合祀祭と続きますが、近年五十日祭と清祓いの儀を同日に執り行う事が多いようです。清払いの儀は、清めの儀で神棚封じの紙をはずします。合祀祭は、故人の霊璽を御霊舎に移し、霊璽が祖先の霊と一緒になる儀式です。

※キリスト教の場合(概略)

カトリックでは、追悼ミサ(命日祭)を執り行います。故人の命日から3日目、7日目、30日目、1年目などに、故人と親しかった方をお招きします。教会聖堂やご自宅を会場とし、聖書の朗読、聖歌の合唱などを行います。その後、神父、参会者の方とお茶会を開き、故人を偲びます。

プロテスタントでは、命日の1週間目か20日目、または1ヶ月後の召天記念祭などに記念会を執り行います。記念会は、故人と親しかった方をお招きし、ご自宅などで開きます。家庭聖壇にご遺影を置き、生花を飾ります。牧師の祈祷と説教(聖書朗読など)、賛美歌の合唱などを行います。故人を偲び、その人生を神に感謝すると共に、ご遺族を励ます為のお茶会を催します。

形見分けと香典返し

故人が生前に愛用していた品々を、親族や故人と親しくしていた方に形見分けとして忌明けの日以降にお贈りします。故人よりも年上の方には、本人からご要望がない限り、お贈りしないのが礼儀です。また香典返しには、一般参列者がお通夜・葬儀・告別式の会場から帰られる時にお渡しする当日返しと、忌明け後にお贈りする後返しがあります。後返しでは香典帳・供物帳を確認し、誰にどのような物をお贈りするかを決めます。通常、半返しと言われ、香典の金額の半額を目安とします(但し、故人並びに、ご遺族の社会的立場などにより異なります)。

納骨とお墓

ご自宅に安置するご遺骨は四十九日、百ヶ日または遅くとも一周忌までに納骨します。一般的に、ご遺骨を最終的に安置する場がお墓です。納骨式には、ご親族と、故人と親しい方に出席をお願いし、僧侶にお勤めをしていただきますので線香、ろうそく、お花、桶、柄杓などを用意しておきます(宗派により用意するものが異なります)。納骨には火葬済みの証明のある火葬許可証と印鑑が必要です。

新たに墓地をお求めになる場合は寺院墓地・公営墓地・民営墓地の3種類から選ぶことになります。また、墓碑・墓石を決め、棹石に刻印する文字を決め、お墓が整った後、僧侶に建碑式をお願いし、開眼法要のお勤めをしていただきます。このとき、同時に納骨式を執り行うことが多いようです。また、お墓が準備できるまで、ご遺骨を寺院の納骨堂、公営・民間の納骨堂に安置する事も多いようで最近では、永代にわたりご遺骨を管理する、納骨堂形式の室内墓所などもあります。

一周忌法要

一周忌法要の日時・会場を決め、ご親戚や故人と親しかった方へ案内状を送ります。「祥月命日」当日が難しい場合、それ以前の日に執り行います。また、会食の準備もします。会場は、寺院やご自宅の場合が多いようで、この日にお墓参りをする事が一般的です。一周忌法要の式次第は、喪主または遺族代表の挨拶/読経/焼香/法話/会食と続きます。

なお仏式の年忌法要は、一周忌と三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、五十回忌、百回忌と続きます。三回忌以降は、亡くなったときから二年目を三回忌、六年目を七回忌、十二年目を十三回忌と数えます。

※神式の場合(概略)

神式では、霊前祭と式年祭に分かれます。式年祭は、一年祭、三年祭、五年祭、十年祭、二十年祭、三十年祭、五十年祭と続きます。

※キリスト教の場合(概略)

キリスト教では、年数が決まった儀式はありません。但しご逝去の1年後、3年後などに天に召された故人を偲ぶ会やお茶会などを催します。